もはや説明不要、日本が世界に誇る名車、NISSAN GT-Rである。グラマラスかつ今にも駆け出しそうなアグレッシブなスタイリングは、そのスペックを知らずとも見る者に高揚感を与える。
実はこのイラストのモチーフ、実車の1/18スケールというサイズで実車そっくりに作られたミニカー。東京のミニカー専門店『Gallery Tanaka』からの依頼で最近描き上げた作品である。
ミニカーとは和製英語であり、通を気取るならばDiecasting Model、Miniature Model、Scale Modelなどと呼びたいところ。トミカやHot Wheelsといった入門編から、10,000円を越える高級品まで、すなわち子供から大人まで、世界のクルマ好き、スケールモデル好きによって支えられる立派なホビーだ。まぎれもなく僕もスケールモデルファンの一人である。
このGT-Rは香港を拠点に欧米や日本など古今東西の名車を多数リリースするAUTOART社製、エンジンルームやインテリアはもちろん、ブレーキキャリパーやシートベルトに至るまで、1/18で再現出来る限界に挑戦しているとしか思えない精緻な作り込みがなされている。ゆえにイラストにしてもそれがスケールモデルとはわからないだろう。
世のクルマ好きのすべてが、実車を何台も所有出来るほど恵まれた環境にいるわけではない。しかし欲しいクルマ、憧れのクルマの2台や3台は誰にでも存在するはず。かつて愛車だったあの名車、子供の頃からの憧れのスーパーカーやレースカー、そして今所有しているクルマ…。スケールモデルなら何台だって並べて楽しむことが出来るのだ!
「ミニカーなんて子供のオモチャ」と笑うなかれ、スケールモデルの世界は不景気ともエコともある意味無縁、今も色あせない魅力に溢れているのである。
協力:Gallery Tanaka
http://gallerytanaka.jp