90年代初頭、Iowa州の小さな町が舞台の『Whats Eating Gilbert Grape(邦題:ギルバート・グレイプ)』という映画を見た。名作と言われるその内容も去ることながら、アメリカの片田舎の風景が魅力的な作品だった。劇中で重要な役割を果たすAir Stream社のキャンピング・トレーラー、給水塔、地平線に沈むダイナミックなサンセット、そして生活にとけ込んだボロボロのピックアップ・トラック。久しぶりにカントリー・サイドのドライブに出かけたい衝動に駆られた。
イラストはIowaから南へざっと600マイル以上、Texasの田舎町で出会った風景。ヒストリック・ルートのランドマークであるMid Point Cafeは、その名の通り、シカゴからロスを結んでいたRoute-66のちょうど真ん中に位置する。カフェの看板として活躍するのはもちろんピックアップだ。そう言えば映画の主人公、ジョニー・デップ扮するギルバートもボディー形状や年式は違うもののフォードのピックアップに乗っていた。