エコという言葉が叫ばれるようになって久しいが、今年になってガソリン価格が大幅アップ、クルマでの外出を控える人が増え、燃費のいい車種やハイブリットカーに人気が集中、結果クルマにおけるエコブームが加速していることを実感する昨今。いきおい、燃費のよろしくないクルマ、大きなクルマが生き残れない時代になってきているのだと思う。
枯渇資源を無駄遣いしてはいけない、その理屈は誰もが周知のこと。燃費の悪いクルマに乗ることは、もっともわかり易い大罪のひとつと言われてしまえばそれまでかも知れない。しかし、数年前まで大排気量のアメリカ車を乗り継いできた経験者としてあえて言いたい。大きなエンジンにはトルク、つまり余裕がある。だから深くアクセル踏んで大きく回転をあげなくても充分に流れに乗れる。特に90年代以降のアメリカ車は思いのほか燃費のいいものもある。まあリッター10キロは無理でも、上手に乗れば我々の許容範囲内の燃費も夢ではないだろう。(もちろん暴力的な加速を楽しみたくて床までアクセルを踏んでしまえば話しは別だが) 旧いクルマに新しいエンジンを積むと言うのも、アメリカのクルマ好きの間では知られたカスタム。旧いのに乗るならそういう手もあるということ。
エコ替え、などというキャンペーンを打っているメーカーもあるが、新しいプロダクツがひとつ工場から生まれる時に排出されるCO2の排出量は、クルマ一台の排出するそれの比ではないことも、多くの人が知っている事実。ことほどさように、人間生活そのものが矛盾の上に成り立っているのである。
本国では日本人が思う以上にアメリカ車離れが進んでいるという。GMがトラック部門を身売りするとかしないとか、そんなニュースも聞こえてくる。クルマに夢が描けない時代になってきた、そんな言葉をクルマ好きからも聞くことがある。そんな時代になってしまったのか?
アメリカのクルマのいいところは大きくてのびのびした気分で運転出来ること、だと僕は思う。小さいクルマやビュンビュンきびきび走るクルマからは決して聞こえて来ない、「急いでもしょうがないじゃん、ゆっくり行こうよ! TAKE IT EASY! 」っていう声がするのだ。
僕はアメリカ車が好き、だから元気なアメ車をいつもとぜんぜん違う表現でイラストにしてみた。こんな時代だから、元気を出して少しずつでもいいから前進していきましょう! TAKE IT EASY !