日産セドリック、僕はこの年代のスタイルが好きだ。130型と呼ばれる1965~71年に販売されていた第二世代、タクシーやパトカーなどにも採用されていたから、子供の頃リアルタイムでかなりの数を見てきた。でも一番印象に残るのは覆面パトカー。僕と同世代ならもうおわかりだと思う。そう、石原プロの刑事ドラマに登場していたアレだ。といっても「西部警察」のルーツである「大都会」ですら初放映は1976年、すでにこのタイプは再後期型でも5年落ちの中古車。「大都会パート2」あたりではもう爆発炎上専用車と言ってもいい存在だった。
ちなみに130型セドリックは同型式ながら前期型、後期型でスタイルが大きく異なる。僕が好きなのはピニンファリーナがデザインしたという、当時流行の尻下がりデザインの前期型。
このカッコいいヨーロピアンスタイルの流麗なセダンが、ワル者の攻撃を受けて転倒、爆発する姿をブラウン管越しに見ながら、「もったいな~い」と思っていたワケなのだ。
これが2009年最後の連載原稿です。今年も一年間ご愛読頂きありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。
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