California州SanJoseの南東、Fresnoの街はずれにある巨大なJunkYard。JunkYardとは日本語に直せば廃車置き場、解体屋のこと。『東京ドームの●●倍』といった表現を使うならいったい何個のドームが収まるのか、ちょっとわからないが、そのぐらい巨大なJunkYardである。その片隅、事務所と工場の間に恐らく従業員の自家用車であろうFORDのPick-Up Truckが一台。使い込まれてはいるが一目見てキチンと手入れされていることがわかる佇まいだ。地面にたまった雨水に白いボディーが映り込む。「俺のトラックが珍しいかい?」声のする方を見ると、オイルまみれのオーバーオールを着た髭面が笑顔でこっちを見ていた。「いいトラックだね」と返すと、「普通の旧いFORDさ!」と男は言った。