これ、SanDiegoのスワップミートで無造作に売られていた手巻きのアナログ・クロックたちである。よく見れば何とSmith社製だ。英国車やモータースポーツ・エンスージアスト垂涎の英国が誇るメーター・ブランドが作った時計だから、もちろんクルマのダッシュボードに搭載されていたもの。売っていたおじさんに聞いてみると、装着されていた車種は特定出来ないと言うが、50年以上前にアメリカに輸入された英国車のモノだろうと教えてくれた。いずれも完動品で価格は300ドル前後だと言っていた。非常に魅力的だったが、僕はアメリカのWaltham社がやはり車載用にクルマメーカーに納入していたという手巻きクロックをひとつ、手に入れた。20年以上前に手に入れ、今も愛用している1940年代のリスト・ウォッチがWaltham社製だったこと、そして価格が60ドルほどだったのも理由。70年程も前のものだという車載クロックは今、僕のデスクの上で気持ちいい音をかすかに響かせながら元気に動いている。