California州、Bakersfield。街の北西、荒野の真ん中にAAA(全米自動車協会/日本のJAFにあたる組織)が経営するドラッグレース場、Famoso Racewayがある。3月6~8日、ここで行われたMarch Meetなるレースイベントを取材した。前回話題にしたスワップミートや今回のレースもそうだが、アメリカのイベント会場は総じてスケールがデカイ。ゆえに参加者の移動手段として様々な小型の乗り物が活躍する。スケートボード、自転車、100cc前後のバイク、それから芝刈り機のエンジンを流用した二輪車等々。セグウェイだって、もはや珍しいモノではなくなっているこの国だが、クルマ好きの集まるレース場では奇妙な手作りの乗り物で人を振り返らせようと企む目立ちたがり屋が多い。今回のMarch Meetで恐らくナンバーワンの注目度と羨望の眼差しを集めたであろう『コンパクト・ヴィークル』がこの一台。40~50年代のアメリカ車をそのまま縮小したような愛らしいスタイル、どこかで見覚えがあると思ったら、懐かしい遊園地の電動ゴーカート(トロリーバスのように天井に張り巡らされた電線から電力供給を受けてたヤツ)ではないか!大きなサウンドを響かせながらかなりの速度で移動していたことから、足回りとエンジンはレーシングカートからの流用と思われる。走り回れる場所さえあれば是非とも欲しい!とホンキで思う素敵なコンパクトだった。