カリフォルニアの内陸、モハベ砂漠にある干上がった湖(ドライレイク)、エル・ミラージュ。この荒涼という表現が相応しい平坦で広大な砂の大地は、ハリウッドから90マイル(144キロ)ほどという地の利もあって、数々の映画やミュージックビデオなどに登場することから、皆さんも一度は目にしているはず。
ここでクルマやバイクの最高速を競う競技が行われていることをご存知だろうか?アンソニー・ホプキンス主演の映画「世界最速のインディアン」でその名を知られるユタ州ボンネビルの塩の大地=ソルトレイクがその舞台になっていることはご存知かもしれないが、エル・ミラージュもまたランド・スピード・レーシングのメッカ。イラストは数年前に訪れた際のスケッチ。近隣に宿泊施設がないこと、日中と夜間の寒暖の差が大きいことなどから、参加者は皆ご覧のキャンピングトレーラーや、モーターホーム(自走式の大型キャンピングカー)でやってきて、週末のレースを仲間や家族みんなで楽しむのだ。周辺の起伏のあるエリアではオフロードバイクや大小さまざまな4輪バギーで砂漠のレジャーに興じる。遊び方のスケールの違いを思い知らされる素敵場光景だ。