楽しみ方の幅が広いクルマといえば何を思い浮かべるだろう。現代ではSUVやミニバンがそれに当たるのかも知れない。
過去の例では、SUVの元祖と言えるジープ、ミニバンの祖先ならワーゲンバス、いずれも用途や楽しみ方の幅が広い車種として認知されている。乗用車では初代ミニとフォルクスワーゲン・ビートルがその元祖であり最右翼に違いない。
イラストはビートルを愛する日本人オーナーが手塩にかけてカスタムした一台。
フェルディナンド・ポルシェの基本設計によるドイツ生まれのフォルクスワーゲン=国民車は、その昔、海を渡ってアメリカの若者たちの手により改造され、カリフォルニアスタイルというジャンルが生まれた。他にもオフロードバギー・スタイルにモディファイされ砂浜や砂漠を駆け、また世界中でレースやラリー仕様に改造され活躍した。今となってはノーマルで乗っていてもカッコいいビートル=BUGは、まさに万能車なのである。