大晦日、新しい年に変わる2時間前にこの原稿を書いている。
2017年もあっという間であり、また数々のお別れと、そして出会いに満ちた一年だった。
クルマに関して言えば、愛車としていたダッジのキャンピングカーと、クラウン・ワゴンを相次いで次のオーナーの元に嫁がせた。それは新しい出会いがあったからに他ならない。この夏から僕の愛車がジープラングラーになったのだ。2018年にフルモデルチェンジが決まっているので、型式名から"JK"と呼ばれるモデルの末期にあたる4ドアのラングラーだ。今流行のSUVとは一線を画す武骨な外観とタフな乗り心地が、へそ曲がりな僕にはとても魅力的に感じられた。それがこのクルマを選んだ理由だ。燃費だってとても褒められたものではない数値であり、文字通り時代錯誤な存在だけれど、とても気に入って乗っている。歴代モデルから見ればずいぶんと現代的に、そして街乗りにも対応した乗用車らしさのあるクルマだが、アメリカでは本格的なオフロードカーとしていまだに高い人気を誇る。ゆえにアフターマーケットのパーツが豊富で、カタログやwebを見ながら、タイヤやホイール、大型のルーフキャリアを選ぶ作業はとても楽しかった。次は何をしてやろうかと夢想するのもまた楽しい。新車時にすでに何でも揃っていて、手に入れておしまいになってしまいそうな『全部入り』のクルマが多い中で、ジープラングラーは、いじる余地がある、いじりたくなる数少ない存在と言えるのかも知れない。こんなクルマがもっといろいろあってもいいんじゃないだろうか、と、そんなことに思いを巡らせる2017年の大晦日である。
2017年もここを覗いて頂き、ありがとうございました。2018年もよろしくお願い致します。
GAO NISHIKAWA