アメリカ車としてはコンパクトなFRセダン、Ford Falconをベースに作られた初代Econoline E-100はボンネットを持たないボディー形状からFlat Noseなどと呼ばれた。日本では現在でもメジャーないわゆるキャブオーバースタイルは、当時北米で人気の高かったワーゲンバスを意識して設計されたとも言われており、1961年から67年の間生産され、競合であるChryslerにはDodge A-100(1965~1966)が、そしてGMからはChevrolet Corvair(1961~64)といった同様のコンセプトの車種もリリースされている。ボディーバリエーションとしてはバン、パッセンジャーワゴン、そしてこのピックアップトラックがある。Econolineにはストレート6の144cid(約2,400cc)をスタンダードとして、その後170cid(約2,800cc)、240cid(約4,000cc)のエンジンも用意された。アメリカ製バン、ピックアップと言えば巨大なものばかりが思い浮かぶが、コンパクトにも魅力的なモデルは存在するのだ。
special thanks: Gen Tanaka