速そうなルックスの大柄なボディスタイリングに、大排気量のパワフルなV型8気筒エンジンを積んだ、人間に例えるならば、筋骨隆々なクルマ。アメリカではそんなクルマをマッスルカーと呼ぶ。その典型的なモデルたちは、1960年代~70年代初頭にビッグスリー各社から数多く生み出された。
中でも、フロント・オーバーハングが長くて彫りが深く、ワルそうな雰囲気を色濃く漂わせているのが、クライスラー製のマッスルだ。ハリウッド映画で、悪役や、クセのある登場人物の愛車として使われることが多いダッジ・チャージャーは、その筆頭と言っていいだろう。サイドからのシルエットを描いてみて、あらためてその凄みのある佇まいを再認識した。