ミッレミリアなど欧州の公道レースを範として、かつてメキシコのパンアメリカン・ハイウェイでスタートしたカーレース。それが"Carrera Panamericana Mexico"(カレラ・パナメリカーナ・メヒコ)。このレースにはアメリカのメーカーやドライバーはもちろん、欧州メーカーやヨーロッパのトップドライバーも数多く参加。ポルシェもこのレースのために毎回スペシャルマシンを用意した。そう、今に受け継がれるカレラのネーミングも、このレースが起源なのだ。
そして、今回のイラストはパナメーラである。ポルシェ初の4ドアセダンではあるが、「スポーツカーとしての資質は失っていない。」そんな開発者の意思のあらわれだろう、このパナメーラのネーミングも、カレラ・パナメリカーナ・メヒコからつけられたものだという。
パナメーラのデビュー当時は、その大きな車体や、2ドアと比べれば当然だが、間延びしたように見えるシルエットに違和感を覚えたが、近頃街で見かけると、「これもなかなかカッコいいかも」と思う。このGTSにはV8、4.8リッター、440馬力を誇る自然吸気エンジンを搭載。この上級車種としてターボモデルも存在するが、GTSも必要にして充分なスペックを持つ。さすがポルシェの血統を受け継ぐスポーツサルーンなのである。