日本では宅配便会社御用達車両としておなじみの背高ノッポのバン。配達時の利便性を考え、車内で立ったまま、重い荷物を持ったまま歩き回れるということで、「ウォークスルーバン」や「クイックデリバリー」などと名付けられている。背高ノッポ・バン先進国、アメリカではこれらを総称して"WALK-IN VAN"と呼び、シボレーやグラマンなどが、USポスタルサービス(アメリカ郵便公社)やUPS(日本のヤマト運輸とも提携しているアメリカの大手運送会社)、あるいは軍や警察機関に向け、それぞれの用途に合わせカスタマイズした専用ボディーを架装、提供している。
イラストは、大型トラックやコマーシャルバン、消防車や救急車などを製造している大手メーカーの"FREIGHTLINER"社製の"STEP VAN"。アメリカの工具メーカー、"MAC TOOLS"のバン・セールスが使用している一台だ。日本の宅配便用よりふたまわりほど大きな車体は迫力満点、アメリカ人にとっては何ひとつ珍しくない存在のこんな商用車からも、我々日本人はアメリカの匂いを強く感じてしまうのである。