カリフォルニアのルート66上にある田舎町、Ludlow。奥に見えるのは営業中のシェブロンのスタンド。手前は使われなくなった旧いスタンドと50年代のシェビートラック。広大な大地に道をつくり、その道沿いに街ができていく。それがこの国の地方都市の成り立ちと言っていいだろう。新しい道、例えば従来より速いスピードで移動することができるフリーウェイが開通すると、それまでの州道や国道沿いの街は寂れていくことも。そんなリアルなストーリーがディズニー/ピクサーアニメの『カーズ』の中でも描かれている。
我々島国で生まれ育った日本人にとって面白いのが、その寂れた街や景色が壊されることなく残っていることが多いという事実。住宅もモーテルもガソリンスタンドも、乗り捨てられたクルマたちもその場に残され、まさにゴーストタウンになっているのだ。さらに面白いのは、ルート66のような今や観光ルートになっている道沿いでは、それらが巨大なオブジェとして人々に愛されていることだ。
ちなみにオブジェはObjetと書き、実はフランス語である。