カウンタックである。LP500である。スーパーカーブームの中で絶大な人気を得た一台である。実はあのブームを冷めた目で見ていた可愛くない子ども時代、カウンタックだけは好きでたまらなかった。先日、敬愛する松田優作の映画「蘇る金狼」に登場した赤いLP500sのウォルター・ウルフ・エディションが現存すると聞き、オーナーにお願いして取材させてもらうことになった。オーバーフェンダーやウイングまでアルミで作り上げられた芸術品。今見ても身震いするほどに美しくカッコよかった。子どもに夢を与え、大人も振り返る、それがスーパーカーのスーパーたる所以なのだと、あらためて思った。