1977年にスタートしたアメリカの人気ドラマシリーズで、我が国でも人気を博した"CHiPS"(白バイ野郎ジョン&パンチ)。劇中で主役の二人が乗る白バイが日本車であるという事実をご存知だろうか。快音と共に軽快に走るそれは、KAWASAKIの北米専用モデル、Z1000 POLICE。その何とも言えないカッコよさは、アメリカのポリスバイク=ハーレー!と思い込んでいた僕たちに衝撃を与えたものだ。
イラストのバイクはKAWASAKI Z1-R。1977年、つまりCHiPSの開始と同じ年に、翌年のイヤーモデルとして海外向けに発売されたリッターバイクである。そう、前述のポリスバイクと同種のエンジンを積んでいるのだ。
Z1000 POLICEを含むそれまでのKAWASAKIの大型バイクは、曲線的でグラマラスな外装を纏っていたが、Z1-Rではそのイメージを一新、直線的でエッジの効いたスタイリングとなる。アルミ製のキャストホイールや、カフェレーサーを彷彿とさせる小型のフェアリング、4in1の集合管も標準装備。パフォーマンスモデルとしては他に類を見ない、淡いメタリックブルーのユニークなペイントカラー、これがまたカッコよかった。おまけに国内未発売の輸出専用モデルゆえ、乗りたければ『逆輸入』するしかない。。。おいそれと手に入らないものに対する憧れ、少年だった僕を魅了するには充分だったのである。(まあ当時は免許すら持っていなかったのだけれど)
つい先日たまたま再会したZ1-R、今見てもその魅力は色あせてはいなかった。ああ乗ってみたい。。。