日本の経済活動が活気に溢れ、国民の多くがマイカーを所有するようになった1970年代初頭、日産が誇る大衆小型車の雄、サニーの2代目であるB110型が登場する。ボディースタイルはイラストの2ドアクーペの他、4ドアセダン、2ドアセダン、バンが存在。今も頻繁に目にする通称『サニトラ』、ピックアップトラック版のB110サニーはその基本性能の高さから、何と2008年まで生産が続けられていた、我が国の隠れた名車でもある。
排気量1200cc(後に1400ccモデルが追加)、全長は4mを大きく下回り、全幅も1.5m弱、車重は700キロそこそこという小型軽量設計ゆえ、高い経済性を誇り、仕向地のひとつである北米でも省燃費車として日産のネームバリューをアップさせることに大きく貢献したという。
直4のOHV、1200ccエンジンは日本のモータースポーツ界でも永きにわたり活躍するほどチューニングの幅が広く、高いポテンシャルを内包していたことでも有名。特にB110クーペは肥大化してゆく後継モデルを嫌うドライバー、チューナーに愛され、国内ツーリングカーレースを長年支えてきた。このクルマで勝利を収めトップカテゴリーまで登り詰めたドライバーも一人や二人ではないのだ。
3月11日に発生した震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。いまだ行方のわからない皆様の無事をお祈りしています。また命を落とされた多くの皆様のご冥福をお祈り致します。
心に大きなダメージを負った多くの日本人が一日も早く元気を取り戻せるように、いったい何が出来るのか、震災発生から今日までの10日間悩み続けました。
被災地への支援はもちろんですが、「僕はイラストレーターとして、絵を描くことで皆さんに笑顔をお届けしよう!」あらためてそう思うに至りました。絵を楽しむなどという行為は、衣食住が足りて、その上にはじめて成立するものであろうと思います。しかし、音楽がそうであるように、僕の絵を見て一瞬だけでも楽しい気持ちになれたり、ホッとできる人がいたとするならば、それが僕の存在価値なのではないか、今はそう考えるようにしています。
これからもクルマ好き、乗り物好きの皆さんに喜んで頂けるような、そして笑顔になって頂けるような、そんな絵を皆さんにお届けしたいと思っています。
2011年3月21日 GAO NISHIKAWA