アメリカンモーターレーシングシーンで『帝王』と形容される人物はただ独り。現役を退いてチームオーナーとなって尚、キングと呼ばれるその人は、NASCARのスタードライバー、Richard Petty(リチャード・ペティー)。1958年から92年までの間に、デイトナ500での7勝を含め、NASCARのトップカテゴリーで200回の優勝と7回のシリーズチャンピオンを獲得。ストックカーの聖地、アメリカ南部ノースカロライナ州の出身で、派手なテンガロンハットとウエスタンブーツがトレードマーク、カーレース用のブーツまで用意していたとか!自らを『Red Neck=田舎者』と揶揄し、その飾らない性格からレースファンのみならず多くのアメリカ人に今も愛さている。ディズニー映画『カーズ』に彼自身と彼がドライブしたプリマス・スーパーバードをモデルにしたキャラクター"King"が準主役として登場、その声優も務めるほどの人気者。
キングを特徴づけるアイテムは他にもサングラスに口髭など数々あるが、忘れてならないもう一つのトレードマークがレースカーのカラーであるスカイブルー。そしてキャリアの途中から現在まで彼のチームのスポンサーを続けているSTPオイルのレッドだ。イラストは"King"現役最後の年、1992年の彼のマシン、ポンティアック・グランプリだ。